本プロトタイプは境界の曖昧化をコンセプトに、曲線によって生じる、異なる性質の領域の重なり合いの連続と共存で、両極に対するハイブリッドなバッフアーゾーンを探求する。
曖昧とは
ウィリアム・エンプソン氏が著した「曖昧の七つの型」という曖昧に関しての類型学的試論。 彼は、詩の美しさは言葉の音調の美しさや、感覚的な雰囲気にあるとし、詩を構成する語(言の葉)が、同時にいくつかの意味を持つ多義性にあると主張し、これを「曖昧」と定義した。
”曖昧”は日本建築の中に芽生え、あまりにもあたりまえであるが故に、研究はほとんどなされていない。建築に関しての体系的な分類も存在していないが、建築にも曖昧という概念は存在し、その空間的な要素について深堀する。
まずはウィリアム・エンプソン氏が7つに分類した曖昧の定義を図式化することで、曖昧に関する理解を深めるとともに、建築の空間要素に落とし込んでいく。

今回はその中でも特に第五類型の「曖昧」に着目する


曲線の形状は、4種類の円弧を上向き下向きの半円ごとにずらして組み合わせることによってつくりだしている。弧の大きさは半径が決まった時点で形ができる。このような二つの空間を取り込む曲線を導入することによって、異なる性質の領域の共存を比較的容易に実現する。

